丸井織物は自社テキスタイルブランド「ノトクオリティー」で海外販路の開拓に力を入れる。今年3月に参加した初の海外展示会で手応えをつかみ、更に年内に中国、欧州への出展で攻勢をかける。
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ノトクオリティーは16年にスタート、ポリエステルを中心に合繊の機能性と綿ライクなど風合いの良さを両立させる。年2回のプレミアム・テキスタイル・ジャパン出展や単独展で国内客にアピールし、セレクトショップのPBなど採用が広がっている。
海外向けは商社や問屋、代理店経由で販売してきたが、3月にドイツで開かれたスポーツ・アウトドア中心の素材展、パフォーマンス・デイズに初出展し、展示会を通じた本格的なプロモーションを始めた。「ハンガーサンプルを並べるブースが多いなか、全ての生地でポンチョを作成し、国内で開いている単独展の雰囲気で目立たせられた。スポーツ、アウトドア系以外にもメンズやカジュアルのお客と接点が出来た」と初回の手応えはまずまず。
今月末には、同じく初めてインターテキスタイル上海に出展するほか、10月のパフォーマンス・デイズにも参加するなど海外展示会への出展を継続的に行う構え。来年にはニューヨークでの展示会参加も検討する。
国内ではこのほど、東京で単独展の「白シャツ着る会」を開いた。ポンチョをまとう、パンツをはくといった生地の良さを体感してもらうシリーズ企画で、今回は定番の白シャツにフォーカスした。同じ生機でフラットやしわ加工など仕上げによる変化を見せ、経糸がタスラン加工のリサイクルポリエステル、緯糸が「T400」のストレッチ生地や、綿オックスの置き換えを狙った物など見せた。