メンズブランド「メアグラーティア」は今年から海外販路開拓の挑戦を始めた。年初に米国ニューヨークの合同展「リバティ」に初出展し、6月にパリの合同展「トラノイ」に出展する予定だ。海外市場を視野に入れ、前倒しした国内展示会では今回からスタートしたユニセックスラインも好評だった。
(大竹清臣)
ニューヨークでは現地の雑誌に取材され、大きく掲載されただけでなく、米国南部のセレクトショップからオーダーがあったという。ニューヨークで好評だったのは、太畝コーデュロイのセットアップ(ブルゾン3万8000円、パンツ2万7000円)。デザイナーの関根隆文代表は「11年にブランドを立ち上げ、今年は次のステージへ上がる勝負の年と位置付ける」。
18年秋冬物ではチェコの人形映画をテーマに、ギミックを駆使したメンズウェアを提案した。桐生産地に入り込みオリジナルで開発した生地は、外側のストライプ柄の内側にチェック柄のガーゼをニードルパンチで付けて切り替えたように見える。その生地でスリーピーススーツ(ジャケット5万6000円、ダブルブレストのジレ3万2000円、パンツ3万5000円)を作った。
そのほか、80年代古着の肩から袖が極太の1枚はぎのパターンによる〝ダサカワイイ〟ブルゾン(2万5000円)やチェコのコインの裏側にあるライオンを刺繍したセーター、チェコの国花、菩提樹を刺繍したシャツ(2万5000円)などがある。
ユニセックスライン「ニュートルム」はフリーサイズでガウンシャツやウールのノーカラーコート、超ビッグサイズのスヌードなどを揃えた。継続して提案しているフラワーアクセサリーも人気が出てきた。ドライフラワーをレジンで固めたラペルピン(3500円)は、ギフト需要として女性にも売れている。
海外出展のため、サンプル製作が大幅に早まった分、既存の卸し先である地方の個店に出向くことができ、先行した受注会の反応も良かったという。