《めてみみ》危機を乗り越える力

2020/04/06 06:24 更新


 「東日本大震災の直後の状況に似ている」。そう話すのは、東北のメンズ個店オーナー。同店は11年3月の数カ月前に近隣の大型商業施設に出店したばかりで震災の影響を受け、売り上げ計画など想定と大きく異なってしまったという。当時も日本全体が自粛ムードに覆われた後、少し落ち着いてからプチバブル的な消費行動が見られたが、長続きはしなかった。

 3月中旬に取材でメンズ個店を訪ねた際、その県内の新型コロナウイルスの感染者はゼロだったこともあり、自粛の雰囲気はそれほどではなかった。路面立地のため、車で来店する常連客はいつも通り。逆に大型商業施設でのイベントが中止になるなどの影響が出ていた。地元住民も不特定多数の人が集まる場所を避ける傾向もあった。

 日が経つに連れ深刻さは増している。新型肺炎の影響は長引きそうだ。5月の大型連休を控える今、海外旅行はもちろん、東京など大都市に遊びに行くこともできない。〝自粛疲れ〟でストレスがたまっている人も多いだろう。

 そうした時こそ、地方の個店が力を発揮すべき。深い信頼関係で顔の見える常連客を中心に、ファッションでつながるコミュニティーの役割を担えるはずだ。地元を軸にコアなファンに愛される濃い店作りを貫くことで、今回のような大きな危機も乗り越えられるだろう。


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