プレミアムフライデーが先週から、復活している。自粛を余儀なくされていたが、5月8日に新型コロナウイルス感染症の位置付けが2類から5類へ移行したのを機に再スタートした。従来の月末の金曜日に限らず、金曜日を含む週末3日間に拡大し、新たな買い物体験を提供する。
プレミアムフライデーは、官民が連携して月末金曜日に豊かに過ごす時間を創出し、消費喚起やライフスタイルの変革につなげるキャンペーンとして17年に始まった。コロナ下で新たな働き方やライフスタイルが定着しており、改めて同キャンペーンの意義が問われる。
都内百貨店では外出を後押しする様々なサービスや特典を提供するイベントを実施した。高島屋は各店で、メイクの施術やフィッティングのコンサルティングなどを実施。伊勢丹新宿本店は飲食店ゾーンと連携した限定メニューを用意した。かつての日常への回帰や、外出需要の高まりに対応した企画が相次いだ。
単に以前のにぎわいを創出するだけでなく、生活の豊かさ、幸せを感じてもらうことが欠かせない。リアル店舗の優位性を生かした「自分磨き」「お試し」の体験型イベントはその一つだ。全国的、継続的な取り組みに至るまでに課題は少なくないが、職場や地域、個人の実情に応じて柔軟に行うことが改めて求められている。
