国際協力銀行(JBIC)による昨年の「海外直接投資アンケート」で、中期的な有望事業展開先としてインドが3年ぶりに1位となり2位は中国、ベトナムは東南アジア諸国連合ではトップで全体では4位だった。中堅・中小企業向け支援ではベトナムはタイに次いで案件が多い。「市場としての関心が高まり、サービス分野でのベトナム進出が増えている。今年度は案件がさらに増えそう」(JBIC)と、「日本ベトナム投資貿易促進フォーラム」で報告された。
大阪商工会議所とベトナム商工会議所が開いたフォーラムは、日越外交関係樹立50年記念事業。73年9月21日、日本とベトナム民主共和国(北ベトナム)の代表が外交関係設立の交換公文に署名した。当時はまだベトナム戦争中。日本は太平洋戦争時ベトナムを占領していた時期があり、それを乗り越えての関係樹立だった。
以来、関係を築いてきた。08年には二国間の経済連携協定を結び、14年には両国の関係を「アジアの平和と繁栄のための広範な戦略的パートナーシップ」に格上げした。日本の政府開発援助によるホーチミン市のメトロ1号線は来年営業を始める見通しだ。
人件費の高騰など懸念はあるが、「カントリーリスクが比較的小さい」ためベトナムの注目度が高まっている。引き続きベトナムから目が離せない。