25～26年秋冬ウィメンズファッションウィークはパリまでの日程を終えた。これまでのところ、秋冬のトレンドはテーラードスタイルを背景にしたパワフルな女性像やガーリーなストリートスタイル、シンプルなラインに上質な素材を収めた女性像などが登場している。
この間、ファッショントレンドは大きく変化しない傾向にあったが、秋冬は素材で変化をつける傾向にある。とりわけ、シアリング（ムートン）の表現が多彩に広がった。リアルファーの扱いが難しくなっている時代だからこそ、食用でもある羊なら倫理的に問題ないということなのだろうか。一見するとコヨーテか何か別の種類のファーに見えるものでも、実はシアリングでできている。そんな表現が多い。
もう一つの注目素材はパイソンやイール（ウナギ）。ねっとりと艶のあるレザーの表現として、この二つの素材を使ったスタイルが広がっている。同時に型押しやプリントでもパイソン柄は秋冬の一大トレンドになっている。ブーツやボトムだけでなく、ボディースーツのようなアイテムにもパイソン柄が使われている。
いよいよ来週からは、都内で楽天ファッションウィーク東京が開幕する。トレンドの大きな流れを背景に、東京ではどのような表現が登場するだろうか。シアリングとパイソン、イールの広がりにも注目したい。
