《めてみみ》地方ならではの売り方

2026/10/09 06:24 更新NEW!


 地方百貨店で外商顧客向けのクローズド催事などに使う「バンケットルーム」を店内に新設する動きが広がっている。背景にあるのはラグジュアリーブランドなどの常設店舗の撤退だ。常設の直営店はインバウンドも見込める大都市部に絞る方針なのだろう。百貨店側も撤退はやむを得ないと受け止めている。

 その代替策がクローズドの期間限定店だ。常設販売していないブランドの期間限定店を、月に2回ほど実施している百貨店もある。かつては常設販売していないブランドの催事販売はほぼできなかったと聞くが、コロナ禍を機に広がり始めた。想定以上の販売実績があるためブランド側も地方での期間限定販売に前向きだ。こうした流れがクローズド催事専用ルームの新設につながっている。

 化粧品ブランドも同じような動きがある。地方への出店意欲はあっても美容部員の確保が難しい。一方の百貨店側は若年層の利用が見込める化粧品は強化したい。そうした双方の事情を背景に、セミセルフ型化粧品専門店の出店も増えている。その多くは百貨店や地元業者による販売代行やFC店だ。

 人口減少が進む中、47都道府県全てに大都市部のような直営店を出すのは難しくなる可能性が高い。高額商品や化粧品に限らず他の商品でも「地方ならではの売り方」が生まれそうだ。



この記事に関連する記事