経産省、今年度補正予算案で約3兆1000億円計上 中堅・中小企業向け大規模成長投資など促進

2025/11/28 18:00 更新NEW!


 経済産業省は11月28日に閣議決定した25年度補正予算案で、約2兆7000億円を計上した。複数年度での支出を国が保証する国庫債務負担行為分と合わせると、約3兆1000億円となる。11月21日に閣議決定した物価高対応などの総合経済対策の財政措置。

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 足元の物価高への対応策として、事業者を含む来年1~3月の電気・ガス料金負担軽減支援に5296億円計上したほか、中堅・中小事業者などの「賃上げ環境の整備」に基金残額の活用を含めて約1兆1300億円を充てる。

 中堅・中小企業などの賃上げのための省力化など大規模成長投資補助金を拡充、過去の予算からの繰り越し分に基金として2000億円を加え、計4121億円とした。売上高100億円の目標を公表した「100億宣言企業」やスタートアップ企業向けの枠を新設する。繊維・ファッション企業の多くが活用しているIT導入補助金、小規模事業者補助金、成長加速化補助金などの「中小企業生産性革命推進事業」にも3400億円を充てる。また、価格交渉・価格転嫁促進のための中小企業取引対策事業に7億6000万円を計上した。

 省エネルギーに取り組む事業者への補助も強化する。工場・事業場全体での大幅な省エネや脱炭素につながる電化・燃料転換を伴う設備更新などを支援する「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費」に550億円(国庫債務負担行為含め2275億円)、工場・事業場での設備単位での省エネ設備への更新などを支援する「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」に125億円(同175億円)を充てる。

 併せて、日本のコンテンツ分野の海外需要を促進する「コンテンツ産業成長投資支援事業」で350億円を計上した。米国の追加関税措置の影響を受けた事業者への対策も行う。中堅・中小企業の越境EC活用などをジェトロ(日本貿易振興機構)が支援する「海外ビジネス展開支援等事業」で112億円、日本政策金融公庫による資金繰り支援事業に40億円を充てる。

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