韓国アンダーウェア「ミーアンダー」日本での販路開拓へ 環境に優しく、でも買いやすく 

2025/02/26 12:00 更新NEW!


ナチュラルな色が特徴的。シルクのような光沢となめらかな肌触りも魅力

 韓国のアンダーウェア「meunder」(ミーアンダー、運営会社はソウルのミーアンダー)が日本での販路開拓に力を注いでいる。環境に優しい素材を使いながらも買いやすい価格で、消費者がサステイナブルな商品を購入する機会を増やす。韓国ではザ・現代ソウルで期間限定店を開き、仏の見本市メゾン・エ・オブジェにも参加して国内外で精力的にビジネスを拡大。日本では期間限定店の開催などを目指す。

(関麻生衣)

SDGsへ関心を

 20年10月に立ち上がった。持続可能なファッションと環境に優しいライフスタイルの提案を掲げる。「環境配慮型の商品は価格が高い傾向があり、消費者の購買のハードルを上げてしまっている」と同社。環境負荷を軽減した素材と生産方法で作った商品を手に取りやすい価格で売り、消費者がSDGs(持続可能な開発目標)に関心を高めるきっかけを生みたいとの思いがある。

 素材にはレンチングの「テンセル」「モダール」を採用。その中でも80~120番手糸を使い、肌触りを良くした。生産面ではカーボンフットプリントを最小限に抑えた製造ラインも活用する。メンズとレディス、ジュニアがあり、中心価格帯は3000~5000円台。商品のパッケージは生分解性のあるビニールを使う。

 コンセプトや品質が評価され、韓国政府のESG(環境・社会・企業統治)関連のアワードで過去に大賞を3度受賞した。メゾン・エ・オブジェには産業通商資源部下の韓国デザイン振興院の支援で出た。

 韓国での販路は主に自社ECで、昨年11月に聖水洞にオープンして話題を集めたコスメ・ビューティーストア「オーリブヤングN聖水」に試着できる場も設けた。昨年8月にはザ・現代ソウルで2週間の期間限定店を開き、好評だった。

8月にザ・現代ソウルで期間限定店を開き好評だった

新たな消費の選択

 日本では現在、韓国ファッションEC「ハナ」(運営はトータルブレーン)でレディス商品を販売。東京・渋谷にある「ハナショールーム」でスタイリストなどにも商品を紹介している。今後は、小売店での期間限定店開催や展示会への参加で認知度を上げる。

 日本向けに自社ECを開設する構想もあり、主要なECモールへの出店も視野に入れる。日本はオフラインが強いことからセレクトショップへの卸にも期待する。

 「東京だけでも有機の飲食料品専門店が数多くあり、日本の消費者の自然と環境に対する関心は少なからずあると感じている」と話す。独自に日本の下着市場を調査し、サステイナブルな商品は品質に優れているがその分価格が高く、買いにくい印象を受け、「アンダーウェアの新たな選択肢を提供したい」と考える。

 昨年には日本市場への足掛かりに「ファッションワールド東京」に出展した。バイヤーのほかヨガ業界、小売企業から好反応だったという。



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