16年春夏ミラノ・コレクションでは、新人3組がコレクションデビューした。若手デザイナーの発掘を目的とするアワードの受賞者やファイナリストなど、注目株も出てきている。
「アーサー・アルベッセ」は15年LVMHプライズのファイナリストの1人。ウィーン出身でセントマーチン美術大学卒。アルマーニで7年修行したのち、13年にブランドをスタートした。持ち味は若々しいフレッシュさとともに併せ持つ、静けさとエキセントリックなムード。手描きのバラをプリントしたギャザースカートやネコ柄のサロペット、メッシュのポロシャツなどが揃った。
アルマーニの今シーズンの支援ブランドとして選ばれた「デイジー・シェリー」は、14年のフーズオンネクストで最優秀賞を受賞したイスラエル出身の若手デザイナー。春夏は、ミラノの近年の若手らしいカラフルでポップなコレクションが充実した。フェザーや割いたリボンなどふわふわと揺れるディテールがポイント。
フアン・カーロとファビオ・サッソが手掛ける「ライト・モティーフ」は、アリゾナの自然をモチーフにした柄ミックスのドレスを見せた。サボテンや貝殻、ヒトデ、パンジーなど細かい柄を大胆に組み合わせたグラフィックは見応えがある。(青木規子、写真=大原広和)