【聞きました】英フレグランス「ミラー・ハリス」CEO

2017/08/24 11:00 更新


 00年にロンドンで誕生したフレグランスブランド「ミラー・ハリス」が、日本で売り場を増やしている。ライフスタイル提案がトレンドとなるなか、天然香料を使ったピュアな香りが受けているという。4月に就任したサラ・ロゼラムCEO(最高経営責任者)に、フレグランス市場の動きを聞いた。

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 フレグランス市場では今、〝ニッチフレグランス〟というカテゴリーが著しく成長しています。オリジナルの香りにこだわる小さなパフューマリーを差し、大量生産されるフレグランスと対極に位置する存在として、本物志向のファンを増やしています。ミラー・ハリスもその一つ。16年の売り上げは前年比23%増で1000万ポンド、17年はさらに好調に推移しており、上半期は前年同期比48%増でした。

 ラグジュアリーグッズの中で、フレグランスは最も伸び率の高いカテゴリーです。そのなかでニッチフレグランスメゾンは今年、2500の新商品を発売しました。それは新商品全体の43%を占め、存在感はどんどん大きくなっています。今は消費者それぞれがパーソナルな商品を探しています。シーンや気候に合わせて選ぶので、商品のストーリーや詳細が重要になる。消費者の教養が深まったのを感じます。

 ブランドをしっかり伝えるために、新しい商品やウェブサイト作りに力を入れてきました。8月末にリニューアルする商品パッケージやショッパーは、天然香料を使った香水というブランドポリシーを反映して、土に戻る素材で作りました。9月にはメゾン最高峰の「パフューマーズライブラリーコレクション」から、スパイスを利かせたシダーの香り「ル・シダー」を発売します。ほかにも優しい香りを好む日本人にもフィットするフレグランスが充実します。

 今後はデジタルと店からの発信も強化します。出店計画は、ロンドンの既存店二つに加え、9月に新店が二つオープンします。18年中にはさらに3店を開ける計画です。店を通して、ブランドの世界を体験してもらいたい。

「ミラー・ハリス」サラ・ロゼラムCEO 


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