16年春夏展示会から⑦ ミュラーオブヨシオクボ(久保嘉男)
マラケシュの乾いた空気を表現
「ミュラーオブヨシオクボ」は16年春夏、モロッコ・マラケシュの街からイメージを広げたエスニックなムードのスタイルを見せた。乾いた空気を感じさせる白、サンドベージュ、カーキ、深い赤などの色合いや、ラフなタッチの素材感をポイントにする。
引き続き、凝った素材のバリエーションが豊富だ。光沢感のあるマルチストライプのジャカード織りや、プリミティブな感覚の幾何学柄レース、ドラマチックなバラ柄プリントなどを、エレガントなラッフルドレスやボリューム袖のブラウス、ガウンコートといったフェミニンなアイテムに仕立てていく。チュニックとガウチョのコーディネートなど、ボリュームのあるアイテム同士を組み合わせて作る、縦に長いシルエットもキーだ。
麻のようなシボのあるタッチをあえて化繊で表現するなどして、エスニックでありながら土臭くなく、クリーンでモダンな感覚にまとめる。プランジネックで見せるデコルテ、レースから透ける肌も、抜け感につながっている。