紳士服メーカーの大賀(大阪府枚方市)は、福岡市の天神地区に開いた予約制のプライベートサロン「オオガサロン・テンジン」で、新たな店作りに挑んでいる。世界各地のテーラーリングの技術を一つの空間で楽しめるほか、骨格・カラー・顔タイプ診断からトータルコーディネートを提案、「これから高付加価値型のビジネスモデルを追求していくための大きな転換点」(冨士原貴彰社長)と位置付けた。
同社は百貨店が主販路。天神地区の百貨店インショップが26年9月下旬に3店から1店になることから、9月20日に複合商業施設「季離宮」の2階に直営店オオガサロンを開設した。
店舗面積は約70平方メートル。主力のオーダースーツは、英国・サビルローの「ディージ&スキナー」をはじめ、ミラノの「エヌ.エイチサルトリア」やナポリの「サルトリアチャルディ」などイタリアの3ブランド、大賀オリジナルの「マエストロチェーザレ」「リキエスタ」を提案。異なる背景の技術や美意識を初めて1店に集約した。英国の構築的な仕立て、イタリアの軽やかな着心地、日本の繊細な感性の中から、顧客の体形や好み、着用シーンに合わせて最適なスタイルを提案する。「ティモシーエベレスト」「コルネリアーニ」の既製服も扱う。オーダースーツの中心価格は15万円。顧客カルテを作成し、スーツに限らず服飾雑貨も提案する。

骨格やパーソナルカラー、顔タイプの診断を取り入れたのも初めて。顧客の心理状態までアプローチし、個性やライフスタイルに合わせた装いを楽しんでもらう。店内ではサロン交流会やトランクショーなどを予定。会話や新たなつながりが生まれるサロンのような店作りを目指す。
25年11月に就任した冨士原社長は、「買いに来てくれる人に、ではなく、お客を自らつかんでいくこと。個別の潜在ニーズや独自提案を見いだし、積極的なアプローチをかける」と新店の狙いを語った。
