16年プレススプリング&リゾートコレクションをはじめとする春のスタートダッシュは、秋冬に引き続き70年代テイストがメーントレンドになりそうだ。デニムや小花柄で表現するリラックス感のあるボヘミアン、ワイドパンツやロング&リーンなどフォルムで表現するモダンなセブンティーズなどさまざまな表現が広がっている。
多くのアーティストが参加して物作りする「イーチアザー」。16年春夏は中心アーティストのロバート・モンゴメリーとブレア・シバースが多くを手掛けた。なかでも目を引くのは、詩をつづったゴムバンドのシリーズ。ゴムバンドをストラップにしたシルクのドレスや、ウエストにゴムバンドを配したパンツなど、直線的でシャープな服に、連なる文字が遊び心を加える。クラシックなワードローブの再構築もテーマ。
タキシードジャケットのフォルムに丸みを加えたり、ジレの前合わせをテープでカシュクール状に巻きつけたり。マスキュリンなアイテムをセンシュアルに仕上げている。定番のボーダー柄のライダーズジャケットの新作はデニム仕立て。今回は初めて協業したデザイナーのジャン・シャルル・ド・カステルバジャックは、鮮やかな原色のシリーズを作った。
「カルヴェン」のリゾートコレクションは秋冬に続き、フレッシュで現代的な女性像をイメージソースにしたパンツスタイルが多い。メーンアイテムは70年代前後をほうふつさせるフレアがかったハイウエストパンツ。丸みを帯びたテーラードカラーのブルゾンやグリッタートップ、フラワープリントのドレスなどフラワーチルドレンさながらのスタイルを、爽やかな色使いでモダンに落とし込む。
淡い水色やラベンダーはアイスクリームのようにクリーミーなパステルカラー。鮮やかなブルーやオレンジもアクセントになっている。丸いモチーフのネックレスや、丸いカットのヘムラインも楽しい。新ディレクターによる初のリゾートだけに、バイヤーの評判も良かったという。