PVパリ25~26年秋冬 より上質、技巧的で素材の力強さを打ち出す

2024/07/04 07:58 更新


トレンド素材を集積したインスピレーションフォーラム(写真=新村真理)

 【パリ=三冨裕騎】7月2日に開幕した国際素材見本市プルミエール・ヴィジョン(PV)パリ。25~26年秋冬に向けてはジャカードなどによる技巧的な表現や原料の持つ上質感を前面に打ち出した生地、ビンテージ感のある生地などが多く見られる。全体的にくすんだ色合いをキーカラーにしつつ、コントラストを意識した色彩の組み合わせを提案している。

 「エクストリーム」をテーマにした今回。デゾリナ・ズーターPVファッションディレクターは「卓越したミニマル、インクルーシブ(包括的)な過剰、身体の強調」の3点をキーワードに上げた。複雑、不確実性が高まる社会情勢にあって、秩序をもたらすコントラストや、より力強い素材の魅力が求められているとして、トレンドを見せるインスピレーションフォーラムには徹底的に上質な素材や職人的な技法を凝らした生地が並んだ。

 ハリのある透け感素材や、時代の経過を感じさせるような表現のジャカードやレザー、繊細なタッチのファー、過剰なフリンジのあるカットジャカードなどが見られた。

 トレンドカラーでは、濃いえんじの「ダークプラム」や濃紺のような「フォッシルブルー」、灰色がかった薄紫の「モーブネオン」といった色を挙げた。秋冬らしいくすんだ色合いだが、明暗のコントラストでメリハリを利かせる。



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