透かし模様が描かれた生地の代表、レース。繊細な柄や透け感が特徴で、春夏には欠かせない生地です。
一方で、歴史が古く、技法や材料、発祥地によって名称が細かく分かれるだけに、誤解も多い素材。
お客様への接客中に、「説明できなくてヤバイ!」なんてことにならないように、もう一度基本をおさらいしましょう!
そもそもレースって?
起源は原始時代の“綱”にさかのぼり、13世紀ごろには既に現在のような形のレースが見られるようになったといわれています。
先染め糸で色を差したラッセルレース(双葉レース)
まず頭に入れておきたいのが、レースには
■人の手で作る「手工レース」
■作り方を機械化した「機械レース」
の2つがあるということです。
現在のファッション市場で見られる多くは、機械レースのほうです。18世紀の産業革命によって手工レースは激減し、代わって機械レースが普及しました。
エンブロイダリーレース機は幅15メートル、高さ4~5メートルに及ぶ大型機。生地を垂直に張り、1000本以上の針で一斉に刺繍をあしらっていく様は圧巻 (敦賀レース)
機械レースの中にも分類があります。
■生地に刺繍したり、穴を開けたりして模様をあしらうエンブロイダリーレース
■糸を撚ったり、組んだり、編んだりして作るリバーレース、ラッセルレース、トーションレース
また、手工レースには、
■ニードルレース、ボビンレース、マクラメレース、クロシェレース などがあります。
《明日からは、現在の主流である機械レースのそれぞれの特徴や違いを詳しく見て行きましょう!》