楽天グループは、先進的エージェント(代理行動)型AI(人工知能)ツール「ラクテンAI」の本格提供を開始し、楽天モバイル契約者専用コミュニケーションアプリ「ラクテンリンク」に搭載したと発表した。
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同ツールは専用ウェブアプリでも提供し、楽天ID登録者による利用が可能となっている。また、25年秋には、「楽天市場」への搭載も予定し、今後楽天エコシステム内の各種サービスに順次導入され、「エージェント型エコシステム」を展開。多岐にわたるサービスやデータと連携することで、パーソナル化された顧客体験を提供する。
ラクテンリンクではAIチャットと自動で提案されるプロンプトを活用した検索が利用可能となる。ユーザーはテキストや音声、画像検索で問い合わせでき、AIが生成する追加質問に対して複数のプロンプトから回答を選択することで、求める情報にアクセスできる。ラクテンAIのアプリでは、AIチャット、AI検索、音声対話、翻訳、AIリーディング、コーディング、画像生成など専門的なAI機能を幅広く提供する。

楽天グループは、パシフィコ横浜で8月1日までAIに焦点を当てたビジネスイベント「楽天AIオプティミズム」を開催している。ビジネスカンファレンス冒頭で三木谷浩史会長兼社長は、「エージェントというコンセプトが今までのインターネットの使い方を根本的に変えていく」と指摘。「AIにとってデータは金鉱。楽天には、3兆以上の行動ログをはじめ、圧倒的なデータ量と国際的な組織による開発力がある。さらにポイントが加わることで、AIエージェントを実際に使ってもらえる」と優位性をアピールした。