「サカヨリ」(坂寄順子)が、プレゼンテーション形式で16~17年秋冬物を見せた。会場に入ると、そこで開かれていたのは『不思議の国のアリス』のお茶会。「ビクトリア朝時代のファッションを調べる中で、同時代に書かれたアリスにたどり着いた」と坂寄。
フリルやラッフルなどの装飾で見せるビクトリアンの要素と、物語の中でアリスの体が大きくなったり小さくなったりするイメージを取り入れて、ファッションの持つ楽しさを表現する。スーパーワイドパンツは、片方の筒に両足を入れれば、ラップスカートとしても履くことができる作り。
ウエストが大きすぎるスカートは、ベルトでぎゅっと縛ってベアドレスとして着こなす。裾からたっぷりのぞくフリルがチャーミングだ。合わせるセーターの袖もずるりと長い。極端なシルエットの遊びはトレンドのバランス感。そこにエレガントなムードもミックスすることで、サカヨリらしく落とし込んだ。