山陽染工 独自染色技術「ダスティ」を復活 「倉敷染」認定工場と連携

2025/06/05 06:25 更新


ビンテージ感やくすみ感を表現できる

 染色加工の山陽染工(広島県福山市)は、ビンテージ感やくすみ感を生み出す独自の染色技術「ダスティ」を復活させた。繊維加工の安全を証明する「倉敷染」の認定工場を持つ同社が、同じく倉敷染のメンバー企業と連携し、1年半ぶりに再開した。

 ダスティは、生地の中心に白色を残す特殊な中白染めの染色技術。30年以上の歴史を持つが、同社の児島ファクトリー閉鎖で提供が難しくなっていた。そこで倉敷染の提携工場と協力し、1年半をかけて製法を再構築した。ビンテージ、加工感のトレンドに適した加工で、綿や麻を中心に15種類以上の素材に活用できる。

 25年1月に創立100周年を迎えた同社は、25年を飛躍の年に位置付け、次世代への技術承継と新たな素材開発に取り組んでいる。ダスティ以外にも、デニムやインディゴ染め素材への「段落ち抜染」、インディゴ染料による柄プリント、墨やインディゴのコーティング、顔料コーティングなどロータリー捺染機を活用した独自加工を強みにする。



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