セイコーエプソンは「ユイマナカザト」(中里唯馬)が6月末に披露した24~25年秋冬パリ・オートクチュールコレクションを、同社のデジタルプリントと「ドライファイバーテクノロジー」でサポートした。
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コレクションでの両者の協力は5回目で、22年10月にはパートナーシップを締結し、環境負荷低減の物作りで協力する。
ドライファイバーテクノロジーは水を使わず、物理的にほぐして繊維を取り出してリサイクルする技術で、古紙から再生紙を作ったり、古着からシート状のテキスタイルを作る。今回は裁断時に発生する端切れを使って不織布シートを作り、衣服の素材に使用。白と黒をミックスし、ランダムなマーブルやグラデーションの表現で希少性を出した。
デジタルプリントはプリント時に水を使わない顔料インクを使用した。ドライファイバーテクノロジー素材、スパイバー「ブリュード・プロテインファイバー」と綿混、シルクなど素材の違いを問わず対応する顔料の強みを生かした。プリント柄は生命の力を感じさせるような血管をイメージした、放射状の赤い模様が印象的だ。