島田商事、海外販路の拡大へ 25年にはオランダに営業拠点を開設予定

2024/10/22 06:26 更新


島田社長

 副資材卸の島田商事が海外販路の拡大に向け体制を整えている。今年は2月に米国でニューヨーク支店に次ぐ営業拠点のサンフランシスコ支店、7月には中国・東莞にグローバルブランドとのビジネス基盤を強固にする目的で品質管理・検品機能を持った拠点を開設した。25年にはオランダに欧州市場を開拓する営業拠点を開設する予定だ。

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 同社は既に中国と東南アジアに生産管理や販売拠点を構え、主に日本のアパレル企業向けに副資材を販売している。そのうち、香港の現地法人である島田商事香港は、欧米のグローバルブランドとのネットワークを生かしていち早く海外ビジネスを構築してきた。ニューヨーク支店は島田商事香港が20年前に現地の著名ブランドへの対応を強化する目的で開設した。サンフランシスコ支店も同社が立ち上げ、西海岸のスポーツ・アウトドアブランドやカジュアルブランドと、カナダも対象とした営業拠点として動き出した。

 オランダに開設予定の拠点も島田商事香港が設立準備を進める。ドイツで開催されているスポーツ用品の国際見本市ISPOへの出展を通じて関係を築いてきた欧州のスポーツブランドの対応と、他のスポーツブランドやワーキングウェアの市場開拓も強化する。

 欧米ともに「単品商売だが、採用されると一つひとつの受注数量が大きい」(島田晋宏社長)ことが特徴。島田商事香港が持つ中国や香港、台湾系の副資材メーカーとのパートナーシップを通じた開発力を強みにさらなる拡販を目指す。

 一方、東莞は上海の現地法人である島田商事上海の支社として開設した。3階建ての建物に高度な品質試験ができるラボ室と検品場を設け、「安心、安全な商品を供給できる体制」(島田社長)を強化した。ラボ室は大阪とベトナムにあるラボ室と同等の設備を導入し、同じ試験ができるよう準備を進めている。日本の顧客も含めたグローバルブランド向けの品質保証を一層徹底する狙いだ。



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