島精機製作所 上期大幅減収赤字も「底は打った」

2020/10/29 17:50 更新


 島精機製作所の上期(4~9月)連結決算は、新型コロナウイルス感染拡大の影響などでユーザーの新規設備投資意欲が低下し、大幅減収赤字となった。通期も減収赤字を予想するが、「8月以降は回復しており今第一四半期が底だった」(島三博社長)と見ており、DX(デジタルトランスフォーメーション)への対応などを強化し、来期以降の黒字化を図る。

 上期の連結売上高は101億2600万円(前年同期比40.8%減)で、営業赤字は41億8300万円。主力の横編機に加えデザインシステム関連も不振で、中国の影響が最も大きいが、バングラデシュ、韓国、イタリアなど全世界的に落ち込んだ。

 本格的な市場の回復は21年秋冬頃を見込んでおり、社内外のDX対応強化や新たなビジネスの立ち上げなどを進める。この間、プログラミングなどITスキルを持つ人員を社内研修で150人から300人へと倍増しており、工場自動化や業務効率化を推進する。横編機の前後工程まで含めた統合的なソリューションの開発についても順調に推移しており、「新しいビジネスモデルを提案していくことで、業界の変革に貢献していければ」と期待を込めた。



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