島精機製作所とKDDIは、デザインシステム「APEXFiz」と、KDDIのXR(クロスリアリティー)技術を連携させたアパレル向け販促パッケージ「XRマネキンforAPEXFiz」の販売を始めた。バーチャルサンプルを用いたデジタルカタログやVR(仮想現実)ショールームを実現、無縫製ニット「ホールガーメント」のオンデマンド生産につなげることもでき、在庫レスの物作りにも貢献する。
APEXFizで作成したバーチャルサンプルを、KDDIが開発したXRマネキンを活用して配信、デジタルカタログやVRショールームといった形で顧客が360度から立体的に製品を確認できる。スマートフォンを使い店舗内でバーチャルサンプルを確認できるAR(拡張現実)体験も可能。店舗サイネージなど様々なデバイスでサンプルを確認できるため、店頭在庫無しでの販売も見込まれる。これらのシステムやホールガーメント横編機との連携で、サンプル試作、生産・流通、販売といったサプライチェーンを一気通貫したDX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションを提案する。
今後は、より高精細なバーチャルサンプルの配信に取り組むほか、スマートグラスを用いてバーチャルサンプルを見ることができるシステムや、顧客が好きな視点から見ることができるバーチャルファッションショーなども展開予定。バーチャルヒューマン「coh」にサンプルを着せて、製品PRにつなげるといったことも見込まれる。
これらの取り組みは島精機製作所が11月30日まで開催している創立60周年イベントでも紹介している。特設ウェブサイトで一部を紹介しているほか、和歌山本社では予約制の展示、体験会も開いている。