最新ファッションを探しにショップに出掛けると、そこはいつの間にか珍しい生き物の宝庫に!?最近どうも売り上げが伸び悩んでいる、客数が減少しているショップは、実はこの生き物の繁殖が、お客様を遠ざけている原因かもしれません。早速どんな生物か、ご紹介しましょう。
(リテールコンサルタント 西村宏子)
ほめちぎりリス
つぶらな瞳でもぐもぐ言いながら、お客様をほめる可愛い小動物リス。あれやこれや何でもほめようとするので、少々うっとおしくなるのが玉にキズ。履きつぶした靴やよれよれのバッグ、どこにでもある服を取りあえずほめるのは心にもないことと不審がられている。
ニーズ聞きすぎモグラ
「ニーズチェックせよ」という教えを頑なに守るもぐらは、実は目が退化して見えていない。相手の表情が読めず、つい会社帰りですか、デートはどこに行くんですか、相手はどんな人ですか、食事は何を食べるんですかと、ニーズを深掘りして、墓穴を掘るのが得意。
勘違いカンガルー
「裾がアシメントリーになっていて、スカートの前と後ろで長さが違うんですよ」と得意げに商品説明したカンガルーは、いつも少しずれている。本人は自信たっぷりで、間違えているとは思っていない。「アシンメトリーで左右非対称の裾」が正しいのに・・・。
振られてばかりのフラミンゴ
「最近は買わないお客様ばかり」とため息をつくフラミンゴ。旭山動物園から脱走したフラミンゴ同様逃げ足も速く、まるでダンスを踊るように優雅に、「やっぱりこういうのはお好きじゃないですよね~」と、一枚お勧めしただけで引き下がる。もう少し粘ってみては?
囲まれカピバラ
ちょこちょこ来て「お似合いですよ、どうぞお鏡で」とほっこり可愛いカピバラ。買う気を見せると、「ちょっと、店長!お願いします」の一言を合図に一斉に突進、鏡いっぱいに4匹ががっちりスクラムを組み、もはや逃げられない!チーム接客のおそろしさを見た。
知らんぷりシーラカンス
生きた化石と言われるシーラカンス。最後にショップで人(=お客様)と話をしたのは、何年前のことだろうか。できればあまり話さないで済めばそれにこしたことはない。「っていうか、何で接客しないといけないの?」と自分の存在意義自体も分からなくなっている。
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少し耳の痛い話が続きますが、お客様から見たら、こう見えているかも?!しれない…と思いめぐらすヒントにしてくださいね。
(シリーズは続きます)