偽造品急増に対抗 SODAが「スニダン鑑定研究所」を設立

2025/08/06 06:28 更新NEW!


物流・鑑定拠点内に開設した「スニダン鑑定研究所」

 フリマアプリ「スニーカーダンク」(スニダン)を運営するSODAは、偽造品の調査・分析や情報発信を専門に行う「スニダン鑑定研究所」を設立した。テクノロジーを駆使しながら、真贋(しんがん)鑑定の高度化とCtoC(消費者間取引)市場全体の安全性向上を狙う。

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 「偽造品を見抜くだけでなく、出回らない社会に。個人間取引でもデパートのような安心・安全を当たり前にしたい」とは、神義詞執行役員CBO(最高ブランディング責任者)。近年、CtoCやリユース市場の拡大に伴って、偽造品の流通が急増。その手口も巧妙化していることに対抗する。

 同社は全ての取引商品に対して真贋鑑定を実施している。偽造品が特に多いとされる「スニーカー」「アパレル」「ホビー」の各ジャンルで知見を持つ鑑定士による専門チームを発足し、研究所を立ち上げた。

 ①偽造品に関する調査・研究②真贋鑑定技術の向上に向けた研究開発③一次流通企業やブランドとの連携④人気アイテムなどの本物と偽造品の見分け方に関する情報発信・啓蒙(けいもう)活動⑤調査リポート公開――を活動の柱にする。スニダンの物流・鑑定拠点「スニダンベース」(東京・豊洲)に常設。X線透過装置や赤外線カメラ、マイクロスコープ、UV(紫外線)ライトなどを活用して偽造技術の分析と鑑定精度を高めていく。

目視で確認できない細かい縫製やプリントの色彩構成はマイクロスコープを使うことも

 偽造品の対象は年々拡大しており、最近では大谷翔平選手のユニフォームや中国発の人気キャラクター「ラブブ」などが目立つ。シューズはこれまではナイキが主だったが、「オン」「ホカ」「アシックス」「ミズノ」「ウーフォス」などでも増えているという。

 複数工場で同一アイテムを偽造している事例も多く、「工場ごとの特徴や技術を見抜く力も必要になっている」とする。



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