台湾発のレディスブランド「スタジオ・ドー」が日本での販路拡大に乗り出している。インフルエンサーのアン・チェンさんが13年にスタートしたECブランドだ。最近はSNSを通じて中華圏以外のフォロワーも増えており、23年に初めて日本で期間限定店を出した。25年からは卸売りや日本ブランドとの協業なども計画している。
スタジオ・ドーは月に一回新作商品を出す。アイテムはモノトーンやベーシックなデザインで、着回しやすいアイテムが中心だ。コクーンシルエットのスラックスや、ドレープが入ったTシャツが特に売れた。商品を選びやすいようS~Lなどのサイズだけでなく、ボトムは5センチ単位で丈の長さを選ぶことができる。
トップ5000~1万円、ジャケットやコートも1万8000~3万円と、ECでも買いやすい価格を意識している。
ECが主軸だが、台湾では期間限定店が好調だ。24年春夏には3週間の出店で約3900万円を売り上げた。24年度(1~12月)の売上高は20年比で14倍を見込んでいる。
大きめのシルエットのジャケットやワイドパンツにタイトなトップを合わせるなど、メンズライクの中に女性らしい抜け感を加えたスタイリングが得意で、「台湾にはあまりなかったスタイル」だという。
当初は20~30代の女性を中心に中華圏のフォロワーが多かったが、最近は韓国人や日本人も増えている。23年2月に伊勢丹新宿本店で期間限定店を出店した際は「想像以上に反響が大きかった」。
今後も期間限定店の出店を継続する考えだ。25年からは小売店への卸売りや日本ブランドとの協業なども計画している。