ジャパンソサエティーの2階ギャラリーで開催中
昨年12月にニューヨークのダウンタウンにオープンした猫カフェ「ミャオ・パーラー」が大人気だ。予約がなかなか取れないとかで、行ったことのある人は「何度もトライしてやっと入れた」と話す。
一方、ジャパンソサエティーでは13日、「ライフ・オブ・キャッツ」展が始まった。6月7日までの会期中、展覧会にちなんだイベントも予定されている。日本発の猫カルチャーがニューヨークで広がりつつあるかも!?
ライフ・オブ・キャッツ展は、江戸時代の浮世絵に描かれた猫に焦点を当てた展覧会で、平木浮世絵財団から借りた90点とアメリカ国内で借りた30点で構成されている。
平木浮世絵財団から借りた絵は照明に当てていい時間が限られていることから、そのうちの半分が4月26日まで展示され、4月29日以降は残りの半分が展示される。つまり、前半と後半で異なる絵が見られる展覧会なのだ。
遊び心のある什器は大人から子供まで親しまれそうだ
什器の色も、カラフルだが浮世絵の色合いに通じるトーン
浮世絵の中にこれほど猫が描かれているものが多くあったとは興味深い。
貴族がペットとして猫を飼っていた頃は手綱がつけられることが一般的だったことを示す絵、人のように行動したり歌舞伎役者に見立てたりした猫を描いた絵、化け猫がテーマの絵など、さまざまな観点から描かれた猫を一堂に見られる展覧会だ。
内装も、絵に合わせて、可愛い什器の部屋、不気味さを強調した部屋などがある。
貴族に飼われていた猫を描いた月岡芳年の浮世絵
「我輩は猫である」の英語版など、猫に関する本を座って読むことのできるラウンジコーナーもある。
会期中は増田セバスチャンの講演会、増田セバスチャンがデザインしたハローキティの彫刻を使ったイベント、子供の日にちなんだイベントなどが予定されている。
ジャパンソサエティーは、会期中のカタログの売り上げの5%をASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)に寄付する。動物をいたわり動物の尊厳を大事にする点で、社会的にインパクトを与えることも目指している展覧会なのである。
上は、当時流行っていた遊び「くいわたり」をしている猫を描いた歌川広重の絵。くいが鰹節になっている
歌舞伎役者に見立てた猫を描いた歌川芳幾の浮世絵
おどろおどろしい雰囲気を出した部屋もある
化け猫を描いた歌川国貞の浮世絵
ラウンジコーナーを設けた部屋には、猫に関する本を自由に読むことができる
89年秋以来、繊研新聞ニューヨーク通信員としてファッション、ファッションビジネス、小売ビジネスについて執筆してきました。2013 年春に始めたダイエットで20代の頃の体重に落とし、美容食の研究も開始。でも知的好奇心が邪魔をして(!?)つい夜更かししてしまい、美肌効果のほどはビミョウ。そんな私の食指が動いたネタを、ランダムに紹介していきます。また、美容食の研究も始めました(ブログはこちらからどうぞ)