テンガが川越に障害者就労支援施設「エイブル・ファクトリー」開業 市長、住民を招きお披露目会

2022/05/18 06:26 更新


エイブル・ファクトリー

 セクシュアルウェルネス商品を企画・生産・販売するテンガ(東京、松本光一社長)は、同社が行う障害者就労・自立支援プロジェクト「エイブル・プロジェクト」の基幹施設「エイブル・ファクトリー」(埼玉県川越市)の開業イベントを開催した。川合善明川越市長、海沼秀幸同市議のほか、地域住民も入場自由で招き、協力してウォールペイントを施すなどして施設の開業を祝った。

(高塩夏彦)

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 エイブル・ファクトリーは、衣類へのシルクスクリーンプリント、使えなくなったパソコンの回収・修理、男性向けグッズ「エイブル・テンガ」の梱包(こんぽう)作業などの業務を行う就労支援B型事業所だ。敷地は一般に開放されており、障害のある人が働く飲食店「エイブル・カフェ」とドッグランも併設している。

 シルクスクリーンプリントは、BtoB(企業間取引)・BtoC(企業対消費者取引)を問わず最低ロットを設けず、1枚から受け付ける。同施設のロゴをプリントしたTシャツも公式EC「エイブル・ストア」で販売し、今後は障害者アーティストのイラストをデザインに使うなど商品を拡充していく。将来的には、卸や期間限定店なども計画しており、「川越の方々はとても親切。これから一緒に盛り上げていきたい」(木村利信エイブル・ファクトリー施設長)と意気込む。

イベントには地域住民も参加しにぎわった

 川合善明川越市長は、あいさつで「民間の就労支援施設は(川越市には)少なく、こうした取り組みは本当にうれしく、ありがたい」と話した。集まった地域住民からも「立派なドッグランができてうれしい。友人も誘ってまた来たい」「取り組みへの思いに共感した。今後も利用していきたい」など歓迎の声が聞こえた。

松本テンガ社長 「誰もが楽しめる」場へ

開業を喜ぶ松本テンガ社長

 大人、子供、障害のある人、ペット、多様な存在がコミュニケーションを取れる施設を目指している。今日は、たくさんの人が来てくれて本当にうれしい。「性を表通りに、誰でも楽しめるものに変えていく」という理念で活動し、障害者の方ともかかわりが出てきた。そこで、彼らの就労の難しさを知り、今回の取り組みにつながった。物作りを通して人に喜んでもらうのが何よりうれしい。だから、障害がある人も、技術を覚えて同じ喜びを感じられる場所を作りたかった。売り上げの一部は障害者支援団体に寄付する。新しい助け合いの形にしていきたい。



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