ボーディング(東京)はメンズパンツ専門ブランド「ザ・チノ・リヴァイブド」が、6月に出展したイタリア・フィレンツェのメンズ総合展示会ピッティ・イマージネ・ウオモでの受注が予算比30%増と堅調だ。継続して10年間出展してきた成果が出ており、コロナ禍での休止から出展再開した昨年6月展以降、有力店の受注復活と共に新規の卸先が増えている。
伊・フィレンツェの有力専門店は店頭での消化率が高いため、受注量が増えている。ミラノの有力店では数年ぶりに受注が復活した。他にパリの専門店からも受注があった。「欧州からはメイド・イン・ジャパンに対する評価が高い」と山口純平代表。
中国では新規にディストリビューターが1社増え、香港の老舗百貨店から新規で350本の受注があった。23年春夏物から取引が始まった香港のセレクトショップでは、3月末時点でプロパー消化率6割と堅調な滑り出しだ。中国などアジアエリアで伸びているのは「日本のサイズ感がアジア人の体形にフィットすることが大きい」とみている。その他のエリアでは、カナダやメキシコなどとも商談を重ねている。
海外受注が堅調な24年春夏物は、合繊の高機能なパンツを継続しつつ、天然繊維にもフォーカスした。日本製の耳付きデニム使いで内側をスラックス仕様にしたスマートなシルエットのものや、同じデニム生地を裏表逆に使い耳付き部分で側章のようなデザインにしたタイプを出した。また、シャトル織機で高密度に織ったヘリンボーン使い、綿麻の薄いピンクのカーゴ、表面変化のある綿ピケのストレッチ、綿100%サッカー地でウエストがスピンドル仕様のオーセンティックなデザインなども揃える。中心価格は税抜き2万7000円。
シルキータッチで接触冷感もある綿混ジャージーはストレッチ性が高く、ブルゾンとパンツのカジュアルなセットアップとして提案する。また、通気性の高い「クールドッツ」の新バージョンはレザータッチで光沢感があり、グレーとブラウンの2色で企画した。クールドッツ使いはロングセラーで、シアサッカータイプが3年目、デニム調プリントが5年目と売れ続けている。