「ザ・デイ」(河内直哉ディレクター)は、23年秋物からスタートしたメンズブランド。メイド・イン・ジャパンの上質でシンプルな日常着で、色と型数を絞り込み、季節をまたいで着用できる服を提案する。通常年2回のシーズンサイクルと一線を画し、年4回展示会を開き、2カ月半~3カ月で卸先へ納品するのも特徴だ。
「年2回の展示会だと、バイヤー側は半年先の市場動向は不透明で、顧客の気分も変わりやすいため、売れる商品を見極めるのは困難だと思われる。ブランド側もサンプルを作り過ぎず、受注生産で在庫を持たないのが理想。両方にとってシーズンサイクルを細分化し、絞り込んだ提案が有効になるだろう」と河内ディレクター。
服の形がシンプルな分、素材と縫製にこだわる。23年秋物では英国のモールスキン、日本の軽量で洗えるウールポリエステル、超長綿のカットソーなどを使用した。23年冬物は伊のコットンギャバジンのコートとパンツ、表がストレッチ性の高いナイロンスで裏がウールフリースのブルゾンとパンツ、伊のコットンフランネルを裏使いしたカーディガンとワークシャツ、南仏の丸編み生地のバスクシャツなどを出した。シルエットはリラックスして楽に着られるオーバーサイズが基本だ。
「卸先のショップには商品の細部まで理解してほしいので、展示会で試着して納得してバイイングしてもらいたい。その方が長く付き合え、互いに無理なく成長していける」との考えだ。