スポーツやミリタリーを背景にそれぞれの“らしさ”を強調
東京のデザイナーブランドは17年春夏、スポーツやミリタリーなどを背景にしながらそれぞれのブランドのらしさを強調したメンズラインを見せた。海外展開も進めていく中で、デザイナーブランドらしく“より尖がった”デザインに仕上げている。
「ジョンローレンスサリバン」(柳川荒士)は、ミリタリーを背景にしたコレクションを見せた。デニムの横糸を飛ばしたり、レーザーカットの技法を取り入れながら、ミリタリーをサリバン風に表現している。MA-1にはスラッシュのディテールを入れて、シャツにはテープのディテールを飾る。
定番的なアイテムを揃えたラインが充実したことで、コレクションラインが思い切りのよいクリエイションとなった。極端に太いワイドパンツやビッグシルエットのコートなどボリュームのアイテムが広がっている。ショルダーの切り替えを強調したライダーズジャケットにもフレアに流れるパンツをコーディネート。
「トーガ・ビリリース」(古田泰子)は、ネイティブアメリカンのトーテムポールやハワイのティキ、バリ島のバロンなどのシンボルをモチーフにした顔の装飾をメタルスタッズで表現した。オープンカラーシャツの胸ポケットやVネックセーターの胸元にスタッズで顔を描く。顔のモチーフのループタイ、ベルトに飾る顔の装飾の財布もある。
Tシャツにのせたエジプシャンなムードのプリントも迫力がある。着ないときはバックルベルトで担いで運べるワークブルゾンは、背中にチェーンステッチで柄をのせて存在感のある一点に仕上がった。透け感のあるポリエステルの紗を切り替えたトレンチコートなど、ベーシックアイテムにちょっとした変化を入れている。