ユナイテッドアローズの「ロエフ」21年春夏は、1920年代のスタイルをイメージした。パンツは様々なシルエットで企画している。
大量生産が始まった1920年代の、手工業と工業製品の良さが両立した時代に着想した。かぎ針編みやケーブル編みのセーター、細く切った布を丸く編んで作ったボタンを付けたシャツなど、マニッシュなロエフの服に温かみの要素を加えた。
「服を着てくれる人に明るい、楽しい気持ちになってほしい」という鈴木里香ディレクターの思いから、初めてプリントのアイテムも作った。
初夏物は、パンツが豊富だ。前シーズンに企画した、ダボッとしたシルエットのボンタンパンツをアップデートし、よりテーパードをきつくして新しいシルエットに仕上げた。サブリナパンツは前後にタックを入れて、腰回りにゆとりを持たせた。サイドにファスナーが付いたランチパンツもある。
鈴木ディレクターは「働くスタイルもよりカジュアルに変わってきているので、動きやすく働きやすい20年代のスタイルを意識した。新しいスタイリングを提案するというよりも、1着足すことで新しい表情を見せられるようなアイテムにした。真摯(しんし)に物作りをして、こつこつ継続していく」と話す。