ヴェットモンはオートクチュール期間中に、17年春夏のメンズとレディスのプレタポルテを披露した。
百貨店ギャラリー・ラファイエットの売り場を会場にして見せたコレクションは、様々なブランドとのコラボレーションによるダブルネームだ。スーツは「ブリオーニ」、ダウンジャケットは「カナダグース」、ワークウェアは「カーハート」、スウェットは「チャンピオン」、シャツは「コムデギャルソン・シャツ」など。18ブランドと協業しているが、基本となるフォルムはヴェットモンの得意とするもの。
オーバーサイズのジャケットやコートはベルトを垂らして、量感で遊ぶ。コートはバックシームがジップで開いて、中のチェック地を見せるディテール。メンズのサイハイブーツにマイクロパンツという衝撃的なスタイルとともに、もはやサイハイとも呼べないウエスト付近までの長さがあるブーツを折り曲げて履くボトムが登場する。デニムのセットアップはトップをタックインして着る。
リアリティーがあって新鮮なのは、カーハートのボリュームのあるエプロンやワークウェアのセットアップ。ボリュームのあるアイテムにプレスをかけたりしわを寄せたり、タックインやドレープさせたりするコーディネートだ。その手法はおなじみではあるけれど、コラボレーションというアイデアとビジネス戦略で観客の期待に応えた。(写真=catwalking.com)