ベテランが退職…顧客はこう引き継ぐ②

2017/05/28 06:00 更新


キャリアの長い販売員が一身上の都合で突然退職___そんなときに心得ておきたい顧客の引き継ぎ方をご紹介します。

前回は、後任のスタッフの選び方などを見ていきました。今日は顧客さまにお渡しする手紙の書き方です。ここまで出来れば完璧です!

(出典:リテールコミュニケーション「レックスタッチ」)

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では、退職するスタッフに準備してほしいことを説明します。顧客さまへの手紙を書いてほしいのです。ひとりのお客様に、3通です。

1通目は、「ご愛顧いただいたことへの感謝」の手紙です。そして、引き継ぐスタッフをよろしくお願いいたしますと添えるのですが、かならず、新しいスタッフへの興味が湧くように、記憶に残るように、できればエピソードを書きこみます。そして、最後に、「一度、スタッフが頑張っているか、どうかを見に来てあげてほしい」とお願いをして、しめくくります。


感謝の思いを手紙にしたためます。

2通目は、近況報告です。退職後にも元気にやっていますという内容で始めます。そして、引き継いだスタッフの接客は、どうでしたか?と記します。「至らない点も多々あるかと思いますが、頑張っていますという声も届いています。ぜひ、応援をしてあげてください」と結びます。そして、顧客が感じた、引き継ぎをしたスタッフの「良い点」を一つ、ぜひ、直接伝えてあげてくださいと書き添えます。


「後任のスタッフを応援してください」のお願いも忘れずに。

3通目も、近況報告です。お客様の近況に想いを馳せ、またお会いできる日が来ることを楽しみにしていますと結びましょう。

これが3つの手紙です。これで、準備完了。手紙を書くのは、かなり大変な仕事です。でも、「お客様に育てていただいた」ことを思えば、その感謝はきちんと伝える方がいいでしょう。

今回紹介したステップは、理想です。退社後に手紙を書くことは難しい場合が多いですが、お手本を知っているのと知らないのとでは、できることが変わってきます。「知っておこう」くらいのつもりで、読み進めてみてください。

次回、この3通の“届け方”を紹介します。


 ■「レックスタッチ」運営元について

藤永幸一  20年のアパレル体験で痛感したこと=仕事の悩みは、本当のところ、「人間関係」。2000年に、「レックス」を設立。「仕事を楽しむスキル」を学んで、「元気な現場」をつくるサポートをスタート。



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