キャリアの長い販売員が一身上の都合で突然退職___そんなときに役立つ顧客の引き継ぎをご紹介します。前回は、退職するスタッフが準備する3通の手紙の書き方を見ていきました。今回はいよいよ実践編です。
(出典:リテールコミュニケーションサービス「レックスタッチ」)
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顧客さまに連絡をいれて、来店いただきます。来店された顧客さまに、退職のことを伝えると同時に、引き継ぐスタッフを同席させて、紹介します。お客様には、新しいスタッフの、スタッフには、お客様の雰囲気を感じてもらいます。お互いに「空気感」に馴染んでもらうようにします。
帰り際に、さりげなく、1通目の手紙をお客さまにお渡しします。お買上があるときは、ショッパーに入れても構わないでしょう。
お見送りは、2人で!
お帰りになってから、引き継ぎするスタッフに、事前の情報との差異、新しい発見など、感じたことを聞くようにします。それを、メモに書き加えます。
こうして「自分」のノートをつくっていきます。
1通目の手紙に、「どうぞ、新しいスタッフを応援してあげてください」という内容が書かれています。一度くらいは、顔を見に行ってあげようと感じるのが、顧客さまです。
そして、次に来店いただいたときに、引き継いだスタッフから、「お手紙をお預かりしてます」と言葉を添えて、2通目をお渡しします。
2通目の手紙は後任のスタッフが渡します。
新しいスタッフの「良い点」を教えてあげてほしいと書かれています。お客様は、買い物を振返り、記憶をたどり、スタッフのことを思いだします。そして、「良い点」を探します。
見つかると、「もう一度、お店に行って伝えてあげよう!」と思います。顧客さまは、そう簡単には、店から離れません!
そして、次の来店時に、最後の3通目の手紙をお渡しします。
これが顧客の引き継ぎの基本対応です。
全3回で、顧客の引き継ぎのお手本を見てきました。ここまでできたら完璧!ですが、なかなか全部とはいかないのも事実。
退職される方と相談して、1通目の手紙を用意し、顧客様に次の来店のアポイントを取ることから始めてみましょう。
■「レックスタッチ」運営元について
藤永幸一 20年のアパレル体験で痛感したこと=仕事の悩みは、本当のところ、「人間関係」。2000年に、「レックス」を設立。「仕事を楽しむスキル」を学んで、「元気な現場」をつくるサポートをスタート。