ベトナム小売り市場に熱視線 高島屋、伊藤忠商事、イオンの戦略

2024/06/29 06:28 更新


現地レディスアパレルブランドで構成する地下1階の「モダニスタゾーン」は前年比20%増の販売で推移

 人口ボーナス期を背景に高度成長期を迎えるベトナムに日本企業が仕掛ける。豊かな中間層を抱える現地の小売市場は高度成長期を迎える。ベトナム全体の人口は9930万人、平均年齢は33.9歳で約65%が60歳以下で構成されている。ベトナムではこれが40年頃まで、人口ボーナス期が継続する見通しだ。

 同国の実質GDP(国内総生産)は6%前後の成長が続いて、この高い成長率が持続する可能性が高い。コロナ禍や不動産バブル崩壊を経て、徐々に復調を見せるベトナム小売市場に日本企業から熱い視線が送られている。

(本社編集部=北川民夫)

プレステージ市場狙う

 26年後半~27年に開業予定のハノイ高島屋は、東神開発と協働で、高島屋グループとして複合開発を推進する。グループの成長戦略であるASEAN(東南アジア諸国連合)事業を拡充するため、ハノイ市の不動産開発事業「スターレイク・プロジェクト」に参画する。

 「儀礼的な文化が根強いハノイの市場は、商品の背景や品質へのこだわりが強く、購買に慎重だが、評価を得れば多少高額でも受け入れられる。政府高官などが多いハノイはプレステージ性の高い商品を扱う外商にも向いている」と分析する。

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