《視点》毎年4月

2022/05/19 06:23 更新


 毎年4月になると自宅近くの桜並木を歩く。観光名所ではないが、桜通りと名付けられた道は、美しい桜が満開。その時ばかりは普段来ない地元の人々が足を運んで静かに桜を楽しむ。保育園に通う記者の子供も、今年は桜の下を覚えたての自転車で楽しそうに走っていた。

 平日のランチ時や仕事終わりの夕方。スーツ姿が新鮮な新入社員らしき集団を見かける。これも4月。社会人になったわくわく感と初めての環境に身を置いた緊張感が見て取れる。

 先日あるアパレルメーカーの人事担当者と話をした。部下に頼んだ仕事が締め切りの期日になっても出来ていなかった。いつものトーンで、「何で出来ていないの?」と聞くと突然泣き出したという。さぞ驚いたかと思ったら、「毎年4月はこんな感じです」と教えてくれた。子供も大人も、新入社員もベテラン社員も、大なり小なり毎年4月は環境の変化がある。

 桜はとうに散り、4月にたまった疲れを癒やすゴールデンウィークもあっという間に終わった。ファッション業界で働く人にとっても少し疲れが出てくる時期かも知れない。それでも4月に翻弄(ほんろう)されず一歩ずつ、ゆっくりと頑張っていきたい。毎年4月はやってくるのだから。

(森)


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