ウィファブリック コロナによる在庫増で買い取り強化

2020/04/28 06:26 更新


 アパレル在庫の企業間取引サイト「スマセル」を運営するウィファブリック(大阪市)は、新型コロナウイルス感染拡大防止の影響により、実店舗での在庫消化に困っている企業に対し委託・買い取りを強化している。店舗休業による在庫過多、納品キャンセルなどで、20年春夏物を売りたいという要望が目立って増えているという。イベント会社と組んだ新たな取り組みも始める。

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 スマセルはサプライヤーとバイヤーのマッチングサイトで、アパレル在庫を流通させて廃棄ロスを削減し、社会貢献することを目指している。自己出品と委託・買い取りがある。

 通常なら、前シーズン以前の在庫がほとんどだが、コロナの影響で当該シーズンのものを売りたいという要望が多く、「これまでにはなかったこと」と福屋剛社長は話す。登録バイヤーは現在1万500人ほどで、毎月2000人ほど増えている。サプライヤーの登録は1000社ほどあり、毎月20社ペースで増加している。スマセルの3月の売り上げは前月比50%増と大きく伸びた。

 新たな取り組みとして、東京アウトレットウィークを運営するユニエイム(東京)と協業が決まった。同ウィークはレディスブランドの大規模な販売イベントだが、5月開催分が中止となり、出展社のはけ口がなくなった。出展を予定していたアパレルメーカーなどにスマセルを紹介し、共感したら出品してもらうという取り組みだ。スマセルのバイヤーはメルカリ、ラクマなどフリマユーザーが多いため、最終的な販売方法を法人在庫ではなく、個人の未使用品としてのイメージで販売が可能。ブランド棄損を防げるとする。既に数社から参加したいと反応が来ている。

1万人以上のバイヤーが登録する「スマセル」

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