ウールン商会は東京・内幸町の帝国ホテル本館1階に、メンズブランド中心のショップ「オルタム」をオープンした。「真の上質を知る大人の男性に向けた」品揃えが特徴で、レディスや生活雑貨も揃う。
ラインナップは、同社が扱うイタリアブランドが中心。ユーモアのある「モスキーノ」、職人技を重視するシンプルな「ペゼリコ」、スポーツカジュアルの「コルマー」、ラグジュアリーな「アニオナ」、革メーカーが手掛けるベルトとバッグの「アティソン」などが揃う。スコットランドのカシミヤブランド「ホイコ・スコットランド」のニットコレクションも並ぶ。同ホテル内に長く店を構え、多くの固定客に支持されてきた「エルマンノ・シェルヴィーノ」のレディスも同店で販売する。
ウールン商会はレディスのビジネスが中心で、業績は前年比10%増と好調だが、円安で小売価格が上がり、これ以上の成長は難しいのが現状だ。
そんななか、取り扱いブランドの多くがメンズも手掛けていることに着目。手つかずだったメンズのセールスに新たに力を入れる方針を掲げ、メンズ単体のセールスチームを立ち上げ、オルタムと名付けた。オルタムとはラテン語で「始まり、上昇」の意味。新店オープンをきっかけに、実績のあるレディスとともに、メンズのアピールを強めていく。
今後は百貨店のメンズフロアやホテル、ファッションビルなどへの出店を目指す。メンズ単独店だけでなく、メンズ・レディスの複合店も視野に入れて新コンセプトを発信していく。メンズのディストリビューターが少なくなるなか、需要があると期待する。その皮切りとして9月に、札幌の丸井今井にメンズのみの2号店をオープンする。初年度売り上げ目標は1億円。期間限定イベントも計画している。