欧州と中国で既に実績がある
韓国発のユニセックスカジュアルブランド「XOXOグッドボーイ」は25年秋冬、日本に本格進出する。韓国ブランド専門のショールーム「ハナショールーム」（東京）運営のECで販売を始め、セレクトショップなどへの卸も視野に入れる。
19年にスタートした。きっかけは、ディレクターのジンクー・リーさんが趣味で作っていた服が欧州出身の業界人の友人の目に留まったこと。最初の受注会は地元の韓国ではなくパリで開き、現在は欧州数店舗、中国に約30店の卸先がある。現地の芸能人などに愛用者が多い。
中心価格はTシャツで1万5000～2万円、アウターで5万～7万円。体形を選ばないゆったりとしたシルエットの服が多い。「古着のディテールなどを取り入れた、少しひねりのあるデザインが得意。1枚で着てもおしゃれに見えるよう心掛けている」とリーさん。
25年秋冬は袖と裾の内側にゴムを仕込んでシルエットに変化を出したTシャツ、袖と背中に細かいタックを入れて上品に見せるチェックシャツなどを企画した。ネルシャツの袖を縫い合わせて持ち手にしたトートバッグなど変わり種もある。
商品のほとんどは韓国製だ。生産地を変えて原価を下げることもできるが、「デザインから製品化まで、全て韓国で完結させたいというこだわりがある」。
日本ではハナショールームと協力し、雑誌などへの露出を増やして知名度を上げる。将来的には「GR8」（グレイト）や「ヌビアン」といった高感度なセレクトショップへの卸を実現したいという。
リーさんは「トレンドを追うよりも個性を発揮して長年愛されている日本のブランドを尊敬している。肩を並べることは簡単ではない。拙速に販路を広げるのではなく、少しずつ市場に根付いていきたい」と話す。
