「ヤストシ・エズミ」(江角泰俊)が、東京・南青山のギャラリーでフロアショーを行った。生産スケジュールの前倒しのため前季はショーを行わなかったので、今回は1年ぶりのショー。
得意とするクリーンでマニッシュな感覚に柔らかさが加わり、スタイリングの幅も広がった。女性の「着たい」を刺激する服がより増えた印象だ。
縦に落ちる直線的なラインを生かしつつ、スタイリングや素材で軽さを出した。ベアバックやベアショルダーのシャツに、ハイウエストのサイドライン入りスラックスを合わせたり、深いスリットのカーゴスカートを合わせたり。
トレンチコートはドレープが揺れる生地で仕立てる。今季はデニムにも挑戦した。ライダーズディテールのビッグフォルムGジャンや、アシンメトリーヘムのトップとマキシスカートのセットアップなど、デザイナーブランドのデニムとして強いデザインを揃えている。
ここ数シーズン、仙波レナがスタイリングを担当しているが、今季はシーズン初めから組み、アイテム構成などに仙波の視点を取り入れた。次回は2月にショーを行う予定。(五十君花実、写真=加茂ヒロユキ)