海洋廃棄物、再生カシミヤ、カイト… アップサイクルで物作り
世界最大のメンズ総合展示会、ピッティ・イマージネ・ウオモにも、サステイナビリティー(持続可能性)の波が押し寄せている。まだ浸透していないが「ピッティアプリ」のペーパーレスパスを使って入った近くの館では、「リフレクションズ」と名付けられた催しが開かれており、廃材をリサイクルした様々な素材を紹介していた。毎日トークイベントも行われた。
(ライター・益井祐)
09年にマドリードで誕生した「エコアルフ」は、昨年特に世間で注目された海洋廃棄物の問題にいち早く取り組んだブランドだ。自ら財団を設立し、漁師と協力して海のゴミを回収して素材に再生させるシステムを作り出した。現在では3000人以上の漁師が参加。日本でも三陽商会と「アップサイクリング・ザ・オーシャンズ・ジャパン」を設立。国内でも回収、分別、再生を行っていく。
16年から環境に配慮した商品「エコエッセンシャルズ」を手掛けている「トレトン」にも、海洋廃棄物を使ったアイテムが並んだ。漁業用の網はクオリティーの高いナイロンで作られ、海底に65万トンが沈んでいるという。「シーライフ・トラスト・オーシャン・ネット」シリーズでは廃棄された漁業網の再生素材「エコナイル」を使っており、売り上げの10%を海を守るチャリティー「シーライフ・トルスト」に寄付する。
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