伊ミラノに工房を持つニットウェア「ユリ・パーク」は21年春夏、コーラルピンクをシーズンカラーに、軽やかで優しさあふれるコレクションを揃えた。
春夏物はこれまで、コットン糸でさまざまな表情を作り出してきたが、無縫製編機「ホールガーメント」の「カポコンプレート」ラインに、清涼感のある麻混の製品が加わった。
柔らかな風合いのオーガニックコットンと、程よく艶のあるラミーがバランスよく混紡された糸を使った15ゲージのカーディガンで、さらりとした肌触りが心地よく、吸湿性、耐久性にも優れる。ホールガーメントでカーディガンを作ると、前立てをきれいに成型することが難しい。本体とは別に、前立てから襟の部分を袋状に編み、リンキングして、細く安定した作りに仕上げている。軽くてリラックスした着心地で、きりりとした女性らしさも引き立つ一着だ。エクリュとグレーがあり、4万4000円。
イタリアらしい朗らかなトーンのコーラルピンクは、単色のほかに、白、ライトグレー、ネイビーとのボーダー柄の製品となって、アクティブな一面ものぞかせる。
また、来春以降はカポコンプレートも、手横編機を使う「アルティジャーノ」ラインも、上質なエジプト綿糸を使う主力商品はGOTS認証のオーガニック糸に切り替える。滑らかさや深みのある色にこだわった風合いとともに、人と環境への優しさを踏まえた物作りを両立させていく。