普段私たちが着ている衣類には様々な繊維が使われているが、大きく2種類に分けられる。植物や動物、鉱物など自然界にある素材を使った天然繊維と化学技術で人工的に作られた化学繊維だ。身近な素材にもそれぞれ歴史や特徴がある。本連載では、繊維の基礎知識を一から紹介していく。
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麻の中で代表的なリネン(亜麻)
麻にはリネン、ラミー、ヘンプ、ジュート、ケナフなど様々な種類がある。人類が古くから使用していた繊維の一つで、米国の科学誌『サイエンス』によるとジョージアの洞窟で約3万4000年前の黒や青緑に染まった亜麻糸が見つかっている。欧州では下着にも多く使われていたことから、ランジェリーの語源はリネンとも言われる。17年に家庭用品品質表示法が改訂し、亜麻(リネン)や苧麻(ちょま)(ラミー)は「麻」に加え、それぞれの繊維名でも表示できるようになった。リネン、ラミー以外は植物繊維として表示される。
リネンは亜麻科の一年草である亜麻が原料で亜麻の現在の主産地はフランス北部、ベルギー、ロシアなど。繊維はまっすくで中空孔がある。側面に亀裂や節を持つ。植物から繊維までをフラックス、糸以降をリネンと呼ぶ。麻繊維の中では最も細く短い。綿と比べ、吸水発散性に優れるため夏の衣料に最適。汚れが落ちやすく、洗濯にも強い。一方で、収縮、変形しやすく、しわが付きやすい、濃い色が鮮明に染まりにくいという課題もある。
衣料から産業用まで幅広く活用される麻の種類
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