異なる要素で新しい調和
16年春夏の欧州テキスタイルは、テイストミックスがより洗練されそうだ。仏テキスタイル見本市のプルミエール・ヴィジョン・ファブリック(PV)、伊ミラノウニカで強調されたのは、異なる要素を融合して生み出す〝新しい調和〟。テイストミックスが大きな流れとなった15~16年秋冬は、コントラストの利いた力強いデザインが目立ったが、次の春夏は華美な装飾をそぎ落とし、シックにこなす向きが強まっている。
注目は、テクノ×ラスチック。天然素材にポリウレタンや樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)を重ねる動きが広がっている。マイウェイインターナショナルは、クラシカルな綿レースにPVCラミネートを施した。レース特有のロマンティックな気分を脱し、「テクニカルでクリーンな感覚」に進化させた。「スポーティーなものをぐっと増やした」マジョッチはナイロンメッシュに、シャンブレー調の綿ポリエステルを貼り合わせ、ナチュラルな感覚を足す。
元は資材向けだったダブルラッセルは今や、テクノ素材の代表格。素材はナイロンから綿混に広がり、企画に取り入れるメーカーも急増している。人工皮革のアルカンターラはに、スエード調の人工皮革にダブルラッセルをボンディングした。
(続きは繊研新聞で=お申込はこちら)