ヘアロスの認知広げたい ASPJがマキシンと「コラボ交流会」 帽子やウィッグの楽しさ体験

2022/08/29 06:26 更新


 髪に症状があることをハンディキャップにしない社会を目指すNPO法人(特定非営利活動法人)、ASPJ(土屋光子代表理事)は、帽子製造販売マキシン(神戸市)で「コラボ交流会」を開いた。ヘアロスのことを知ってもらうとともに、帽子やウィッグの楽しさを体験してもらい、交流の場を作ることを目的とする。

 ASPJは、髪の症状で悩んでいる人たちの悲しみや孤独感を少しでも和らげられればと、毎月オンライン交流会を開いている。さまざまなウィッグが試せる体験交流会もある。土屋代表理事は「もともとウィッグの下地や室内帽子でいい物がないかと探していた。(医療用の)ケア帽子は分かりやすいが、心躍るかというとそうでもなく、自分は病気なんだと実感することにもなる」という。そこでマキシンとの出合いがあり、「せっかくならあこがれのマキシンの帽子を」という流れになった。

 マキシンの柳憲司常務営業本部長は「土屋さんから髪のことで悩んでいる人がいると聞き、協力できたらと思った。ウィッグだけでなく、帽子をかぶるきっかけとし、もっとおしゃれをしてほしい」と協業することになった。

 会場はマキシンの本社ビルで、同社の渡邊百合社長が参加者にさまざまな帽子やかぶり方を紹介。帽子の選び方やかぶり方で、自分も回りも明るく華やかにできることを身振り手振りで見せた。参加者が試着すると拍手が起こるシーンもあった。その後参加者はマキシンの製作現場を見学、街に出て撮影会も開いた。今後、マキシンとしては取り組みを継続したいとしている。

 ASPJは日本ヘアロス啓発実行委員会とともに9月23~25日、東京・錦糸町の商業施設スペースで、一般の人も楽しめるイベント「Alopecia STAND UP!」を開く。8月末までクラウドファンディングに取り組んでいる。当事者と家族向けの眉毛メイクやウィッグアレンジのレッスン、一般も対象とするヘアロストークセッション、ヘッドウェアのショーなどを予定している。

帽子のかぶり方を紹介したマキシンの渡邊社長


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