【パリ=松井孝予通信員】仏LVMHは5月14日、傘下ブランド「マーク・ジェイコブス」を米ブランド管理会社WHPグローバルに譲渡する最終契約を締結したと発表した。取引額は非公表で、年内の完了を見込む。97年の資本参加以来、約30年にわたり育成してきた同ブランドの売却は、グループが保有資産の選別を次の段階へ進めていることを示す。
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ジェイコブス氏は取引完了後も創業者兼クリエイティブディレクターとして留任する。今回の取引には米大手G-Ⅲアパレルグループも資本参加し、一部の直営・卸事業の運営を担う。WHPは同ブランドをプレミアムファッション事業の中核ブランドに位置付け、ライセンス事業とグローバル流通網を活用した成長加速を目指す。
今回の売却は単発案件ではない。英紙フィナンシャルタイムズなどによると、LVMHはコスメティック部門の「メイクアップフォーエバー」や「フレッシュ」、ワイン&スピリッツ部門の一部銘柄、さらに免税小売りのDFSグループについても資産整理を検討しているとされる。すでに「ステラ・マッカートニー」や「オフホワイト」の保有株を売却するなど、不採算あるいは非中核事業の選別を加速させている。
