アウージャパンが提供する商品理解AI(人工知能)ソリューション「アウーAI」の導入が進んでいる。アパレル関連のECに加え、化粧品、家電量販店、クラウドファンディングなどの業種業態に広がる見込みだ。AIが商品特徴を理解し、ハッシュタグやランディングページを自動生成し、ECが不得意な「偶発的な消費」を促す。導入企業は昨年末から増え続けており、社内体制、代理店を整備し、年内に現在の3倍の導入を目指す。
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アウーAIは写真や説明文から商品特徴を抽出し、潜在ニーズを喚起するハッシュタグを生成する。また、ハッシュタグを最適化し、関連する商品を集約したランディングページ(LP)まで生成し、SEO(検索エンジン最適化)とCX(顧客体験)を同時に向上する。
写真や紹介文などからAIが「さわやか」「シンプル」「透け感」といった商品特徴のキーワードを含むハッシュタグを商品詳細ページやカテゴリーページなどに表示する。気になるハッシュタグをクリックすれば、これまで知らなかった気になる商品と出合うこともできる。これを画像レコメンド、サイト内検索などにも応用し、LPも自動生成する。
例えばブランドバッグを見ていればバッグが欲しいのか、そのブランドの商品が欲しいのかをタグの選び方などで判断し、他のブランドのバッグをレコメンドしたり、同じブランドの時計を表示したりする。
導入サイトでは、サイト全体の自然検索流入数が2.5倍、滞在時間が最大9.1倍、CVR(購入率)が同9.8倍、経由売上高比率も同36%になるなどの事例もある。全自動で人手がいらないというのも魅力的だ。規制が強まるクッキーについてもユーザーをトラッキングしない「クッキーレス」なので、そもそもの設計が異なり、安心して利用できる。
社内の体制やパートナー企業との連携など販売面も整いつつある。アパレルとの相性はいいが、他の業種業態でも、十分に効果を発揮できるとし、拡大を図る。