アパレルビレッジ(東京、電話03・6802・9772)のメンズパンツ「バーンストーマー」はこの間、卸し先を軸とした期間限定店で知名度の向上に力を入れている。「ブランドを知らなくても店頭で試着してもらえれば、購入につながる確率が高く、直接ファンの意見が聞け、卸し先との信頼関係も深まる」のが楽しいと海老根紋郎代表は話す。
期間限定店は大手セレクトショップのシップスや百貨店を含め、三軒茶屋のセプティズ、吉祥寺の「ロル」、茨城県つくば市のK2アパートメントなど個店などで開催している。海老根代表は「店の集客にもつながり、デザイナーが自ら店頭で接客し、商品開発への思いを語ることでファン作りにもなる」と強調する。
ショップによってブランドアイコンである国産でスラックス仕立てのチノパンが人気の店もあれば、トレンドのシルエットであるワイドタイプが売れる店などもある。期間限定店の効果から通常販売での相乗効果も生まれ、在庫をリスクしている定番のチノパンは期中に追加発注する店も増えている。
同ブランドは77年に海老根代表の父親が立ち上げ、80年代にセレクトショップを中心に人気だったが、00年に一時休止し、14年に再始動した。40周年となった17年春夏は記念モデルを復刻。17年秋冬からはパンツと共地のジャケットも企画しセットアップで提案を始めた。
18年春夏はセットアップでネイビーや白系のジャケットにフォーカスする。20年代のフライトジャケット(3万9800円)をはじめ、綿リップストップのダブルブレスト(同)やウール100%トロピカルのダブルブレスト(4万4800円)、ホップサックの紺のブレザー(3万2800円)、合繊のコンフォートタイプ(2万8800円)などを揃える。
合わせるパンツはネイビー以外のカーキやサンドベージュなどのドレスチノ(1万4800円)のほか、グレーのサマーウールのスラックス(1万9800円)、アジャスター付きアーミーパンツ(1万7800円)、ジョグドレスパンツなど。
なお、ジャケットスタイルに合うように英国のスニーカー「ウォルシュ」に別注した黒スエードのアッパーにクレープソールタイプ(2万8000円)なども提案する。