バロックジャパンリミテッドは24年春夏物で、Y2Kトレンドに引き続き注目する。ストリートやスポーティーなスタイルにレース使いやビジューの装飾で甘さをミックスするのが新しい。素材は箔(はく)加工したデニムやサテンなど光沢感のあるもの、色はシルバーと、近未来的な要素もポイントになる。
(関麻生衣)
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クロップトトップやミニボトム
クロップトトップやミニボトム、ワークパンツが目立つ。新たなヒットの芽はスカパンだ。「スライ」は1月、別売りのスカートとパンツをスカパンのように見せて販売したところ、スカートが早速人気に。クローゼットにあるボトムに加え、スタイリングをアップデートでき、20代には新鮮に映る点が好評のようだ。
デニムアイテムを売りにするブランドが多いが、少し黄みがかったように染め、00年前後の懐かしい雰囲気を出したジャケットやスカートも多い。他に、セットアップの提案が増えている印象だ。
ストリートやグランジ、スポーティーが特徴の「ラグアジェム」は「フェアリーさを足す」。レースのトップやペチコートなどを揃え、これらを例えば、デニムのジャケットとパンツのセットアップ、スカパンと合わせるのが気分だ。レースは独自に作り、毎月新作を出す。トップで税込み4400円など「オリジナルならではの手に届きやすい価格」も魅力だ。
定評のあるロゴアイテムは、初めてメタルモチーフを採用した。タンクトップとTシャツ、ロンTがあり、いずれも5000円以下で、エントリーアイテムとしても薦める。
グリッター素材もポイント
「マウジー」はデニムやグランジといった原点に立ち返りながら、グリッター素材で〝進化〟させた。ラメ糸を織り込んだ独自開発のデニムは、オールインワンにした。「近未来のイメージと親和性を感じた」とモータースポーツにも着眼し、バイカージャケットを本田技研工業(ホンダ)との協業やオリジナルで様々に作った。
90年代のムードを取り込んだのは「ロデオクラウンズワイドボウル」。いつもはオーバーシルエットのアイテムが充実するが、今回はタイトなクロップトトップを意識して差し込んだ。展示会で若い世代に人気だったのが、メタリック素材のビュスティエとボトムのセットアップ。くしゅくしゅとしわを寄せ、シルエットにメリハリを出したのがポイントだ。パールのビュスティエや袖の一部をレースで切り替えたジャージーのプルオーバーなど、普段にはあまりない甘めのアイテムも。スポーツユニフォームをベースにした、ユニセックスでも着られるトップやトラックジャージーも推す。